


PRESENTER
安部 敏樹

株式会社Ridilover /一般社団法人リディラバ 代表
安部 敏樹
Toshiki Abe
2009年
東京大学大学院博士課程在籍
『リディラバ』をボランティア団体として開始
2012年
リディラバを一般社団法人化
東京大学教養学部にて社会起業の授業を教える
2013年
株式会社Ridiloverを設立
どんなことをしている人?
社会の無関心を打破し、あらゆる社会課題の早期解決に挑む起業家
これまで350種類以上の社会課題のスタディツアーを企画し、13,000人以上を社会課題の現場に送り込む。学校や企業に研修としてツアーを提供する他、企業や官公庁と連携して事業開発や政策立案を行い、課題解決に挑む。2018年からWebメディア「リディラバジャーナル」を開始。45テーマ500本以上の社会課題の記事を公開した。2020年にオンラインサロン「リディ部」を立ち上げ、社会問題を考える部員180名以上を集めるなど、誰もが社会課題に触れやすい環境の整備を 目指す。
失敗に対する考え
失敗から再起するチャンスを、社会からも提供すべき
昔、私自身が非行という社会問題の当事者になっていた時は、言い換えると社会参画に失敗していた時代と言えるかもしれない。社会問題の当事者になっていくと、自分でその状態を脱するのが難しく、だんだんと諦めていく。現代の社会問題は構造的で、当事者の中だけで変えていくにも複雑で巨大すぎる。私は運がいいことに、周囲が関心を持ってくれたことによって変わろうと思えたし、諦めずにすんだ。当事者が救われるためには、もちろん自分の努力は必要だが、それ以上に周囲から変わっていくきっかけやサポートをできるかが重要になる。自助努力の範囲を超えた部分を社会からのサポートとして提供して、再起を促す。個人に責任を押しつけるだけでなく、みんながフラットに社会全体に責任を持つ。そういうふうに変わっていかなくてはならないと思います。
受講者へのメッセージ
やさしい関心を持ち合えば、失敗できる社会になる
子どもたちや学生にしっかりと設計した上で社会問題に触れる機会をつくると、意外にも喜んでくれます。その後自主的にプロジェクトをつくって、課題解決に取り組んだりしてくれもする。しかし社会人になると、自分の仕事をサバイブしていくことに精一杯で、社会に無関心になって、誰かの困りごとが気にならなくなる。社会人とは言いつつも、実際には“会社人”になってしまう。いま、私たち大人一人ひとりが“会社人”から“社会人”に変わることで、互いにやさしい関心を持ち合う関係を社会に作る。そんな社会は、失敗しても再起できる。失敗に見えるその事象を、「挑戦の経験」や「自分の関わる余地」と見れる人がたくさんいれば、「失敗」はとても魅力的なこと。まずは失敗に対する目線を変えていくことを私としても事業として頑張りたいと思っています。よければ、ぜひご一緒に。